鮎釣りに興味はあるけど「はじめるにはどんな道具が必要?」「総額でいくら費用がかかるのだろう?」と、疑問を抱いている方もいるのではないでしょうか?
また、何十万もする鮎竿を見かけると、敷居が高いと感じることもあるでしょう。
しかしながら、鮎釣りは少ない費用ではじめることも可能です。
鮎釣りに最低限必要な道具の中から、鮎釣り入門に最適なモデルをピックアップして紹介するほか、あったら便利な道具や選ぶ際のポイントも解説しますので参考にしてみてください。
鮎釣りをはじめるのに必要な道具とは

今回の記事でいう鮎釣りとは「友釣り」です。
主食の良いコケのついた石を縄張りにもつ鮎の習性を利用し、オトリを使って掛ける釣り。
他の釣りと比べると道具仕立てや仕掛けは少し特殊ですが、そこが鮎釣りの魅力でもあります。
では、鮎釣りをはじめる際に必要最低限な道具、購入しやすい安価モデルを中心に紹介していきましょう。
鮎竿
鮎竿はのべ竿で、8~9mほどと長いのが特徴。
中小河川や木々が覆われているようなポイントでは短いほうが使いやすく、大きな河川では長いほうが有利です。
数十万円する高級モデルから数万のリーズナブルなモデルまであり、値段の差はほとんどカーボンの質によります。
カーボンの違いは感度の違いでもあり、よりテクニックを駆使した釣りを展開したい場合は感度に優れたモデルが有利です。
ただ初心者であれば、低価格でも竿を入手することが先決。
数万円のモデルでも充分楽しめるので安心してください。
ダイワ(DAIWA) プライム アユ 早瀬抜 85Y
全長8.5mの鮎竿。
主流の9.0mより少し短いですが、扱いやすく初心者におすすめの長さです。
一流ブランドモノとして最安値クラスながら、操作性・パワー・引き抜き性能に優れています。
さらに詳しく知りたい方はこちらもご覧になってください。

タモ
掛けた野鮎の取り込みやオトリを交換する際に必要です。
直径39cmと36cmがあり、主流は39cm。底部に水を溜められる「袋ダモ」もあります。
ハイグレードなタイプは網目が細かいため、ハリが引っかかりにくく鮎にもやさしいのが特徴です。
価格はモデルによってピンきりですが、39cmに的を絞って選べば安いモデルでも問題なく釣りになります。
昌栄 鮎玉 オリーブ 39cm
一流ブランドではないものの、2,000円程度で購入できる低価格が魅力。
大きさも主流の39cmなので、最初のタモとして最適です。
タモについては下記でも詳しく解説しています。

ヒキフネ
オトリを活かしておいたり、釣った鮎を入れたりするのに使用します。
はじめは最安値モデルでもまったく問題ありません。
大きさは4.2~8Lとさまざまで、主流は6~7Lタイプです。
小さいほうが軽く負担にならないため、最初は小さめでもよいでしょう。
ダイワ(DAIWA) 友舟 GX-420W
4.2Lのヒキフネ。
はじめて購入するモデルとして最適です。
セーフティロック付水量ダイヤルで、排水量を調節できるため便利です。
鮎ベルト
ヒキフネを装着したり、タモを腰に挿したりする際に使用します。
便利な機能を搭載したモデルもありますが、釣り用ベルトであれば安くても問題ありません。
ダイワ(DAIWA) 鮎ベルト
鮎タビ
底にフェルトが装着されたタビで、滑りやすい石の上を歩く鮎釣りでは必需品です。
ほとんど立ち込まずに楽しめるポイントなら、滑りにくい工夫を施したアウトドアシューズで代用できますが、鮎釣りを最大限に楽しみたいなら用意しておきましょう。
エクセル(X’SELL) 鮎タビ(フェルトソール)中割 FP-5740
下記のサイトもぜひ参考にしてください。

仕掛け
鮎釣りの仕掛けは少々特殊であり、最初から自作するのは困難です。
市販の「完全仕掛け」を用意しましょう。
根がかりで失うこともあるため、いくつか予備も含めて購入する必要があります。
選ぶポイントとしては、天上糸付かどうか。
天上糸はそうそう切れるものではないため、多くは必要ありません。
木に引っ掛けたり、穂先が外れたりのトラブルが心配な場合は2セット用意しておきましょう。
天上糸付の完全仕掛を1~2セットと、水中糸とハナカン周りで作られた「張替え仕掛け」を2~3セット用意しておけば、とりあえず問題ないでしょう。
オーナー(OWNER) 天糸移動完全仕掛 フロロ水中糸仕様 SR-46
天上糸からサカバリまでと、ハリさえセットすれば釣りがはじめられる完全仕掛けです。
バリバス(VARIVAS) エクセラ鮎 張替仕掛けフロロカーボン
天上糸はなく、水中糸とハナカン周りで作られている張替え仕掛けです。
水中糸の太さを選ぶ必要がありますが、最初は0.2号程度がおすすめ。
あまり細いとトラブルが心配ですし、必要以上に太すぎるとオトリの泳ぎが悪くなるため注意が必要です。
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完全仕掛けについて詳しく解説しているページもチェックしてみてください。

ハリ
鮎釣り用のハリは、自分で好みのハリスを合わせて巻く用のバラ針と、完成された出来合いのタイプがあります。
バラ針を購入して自分で巻いたほうが安上がりですが、仕掛け同様最初は難しいでしょう。
トーナメンターやベテランになるほどハリにこだわり使用数も多いですが、最初は1日5~10本程度で日数分を用意すれば充分です。
鮎のハリにはイカリとチラシ・ヤナギがありますが、主流はイカリ。
イカリには3本と4本があり掛かりのよいのが4本イカリ、バレにくいのが3本イカリで、最初はバラシにくい3本イカリがおすすめです。
号数は5~10号とポイントや鮎の大きさなどで選ぶ必要がありますが、最初は6.5号か7.0号を用意しておけばよいでしょう。
がまかつ(GAMAKATSU) スマートケース T1 Mシステム鮎3本錨 A170
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ハリについては下記で詳しく解説しています。

鮎釣りの本
鮎釣りはオトリを扱う特殊な釣りなので、直に教えてもらうのがベストです。
初心者講習会に参加するのもよいでしょう。
いずれにせよ、知識がまったくないのとあるのでは違うため、入門書を読んでおくのがおすすめです。
超親切アユ釣り入門
手軽に鮎釣りをはじめられるノウハウが詰まった入門書です。
基礎が身につくDVDが付属しています。
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あると便利な鮎釣り道具

どんなシーンでも困らない、フル装備で望みたい場合にあると便利なアイテムを紹介していきましょう。
ベスト
針ケースやスペアの仕掛けのほか、財布や車のキーを収納するために着用します。
本格的の鮎釣りを続けていくなら、あったほうがよいでしょう。
ダイワ(DAIWA) バリアテック ショートベスト DV-3008
タイツ・ウェーダー
うだるような暑さの日のみ鮎釣りをするなら、短パンでも問題ありませんが、シーズン通して鮎釣りを楽しみたいなら、専用のタイツやウェーダーが必要です。
冷たい川に長時間立ち込んでいると、案外身体が冷えます。
とくに、6月の初期や10月頃の終期は震えるような寒さの日もあるため、本格的に楽しみたいなら用意しておきましょう。
クロロプレーン生地の厚さはモデルによってさまざまですが、オールラウンドに使えるのは2~3mm程度のタイツです。
阪神素地 FX-626 鮎タイツ 2mm
上記のウェットタイプのタイツのほか、水の入り込みを防ぐタビが一体となったウェーダー、ドライタイツなど種類があります。
さらに詳しく知りたい場合は、下記の記事もチェックしてみてください。

ショートレイン
はじめて鮎釣りをするのなら、わざわざ雨の日にやる必要はありませんが、本格的に楽しみたいならレインはあったほうが便利です。
鮎釣り用のレインは、立ち込みを考慮して丈の短いショートレインを採用しています。
シマノ(SHIMANO) RA-02ST DSショートレイン
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鮎釣り用レインについては、下記の記事でも詳しく解説しています。

オトリ缶
オトリ屋さんでオトリを購入して川まで運ぶ際や、川で鮎を生かしておくための道具です。
釣りをしたいポイントの河原にオトリ屋さんがある場合や、車での移動距離がごく短い場合はヒキフネで運べばよいので不要ですが、そんなケースばかりとは限りません。
本格的に鮎釣りを続けていくなら購入しておきましょう。
ダイワ 友カンTS-1800 スカイブルー
クーラーボックス
釣った鮎を新鮮な状態で持ち帰る際や、飲み物を冷たく保存したいときに使用します。
大きさや保冷力などモデルによってさまざまです。
真空パネルや発泡ウレタンを断熱材に採用した保冷力の高いモデルほど高価格なので、予算を考慮したうえで選択しましょう。
秀和(SHU-WA) クーラーボックス ウレタンクーラー UL1000LH
ダイワやシマノのクーラーボックスが人気ですが、高機能な分価格も高いです。
そこで、おすすめなのがこちらのクーラーボックス。
最高級ウレタンを採用しながら、低価格なのが魅力です。
容量10.4Lのコンパクトモデルで、日帰りの釣行なら十分でしょう。
クーラーボックスについては、下記でも解説しているので参考にしてみてください。

鮎釣りをはじめるのに総額いくら?

鮎釣りをはじめるのに最低限必要な道具と、あったら便利な道具を説明しました。
総額はどのくらいかかるのでしょうか?
上記で紹介した必要な道具をすべて新品で購入しても、5万円以下で揃えられます。
あると便利な道具を少しずつ買い足しても、総額10万以下でフル装備が可能です。
もっとも高い鮎竿を中古で入手する、または友人からお古を借りたり貰ったりすれば、さらにぐっと費用を抑えられるでしょう。
漁協組合によっては道具を無料レンタルしていますし、鮎釣り初心者講習会に参加すれば、すべて貸してくれる場合もあります。
なるべく安くはじめて、面白さを知ってから購入するのもよい方法です。
鮎釣りは5万円以下ではじめられる!フル装備で10万円以下も可能!
入漁料が必要
川や湖で釣りをする場合、管理している漁業組合に入漁料を支払う必要があり、鮎釣りも例外ではありません。
当日のみ釣りができる「日釣り券」、シーズンを通して使用できる「年券」があり、「鑑札」とも呼ばれます。
入漁料は漁業組合によって異なり、日釣り券はおよそ1,000円~3,000円程度、年券は数千円から1万数千円程度が一般的です。
同じ川をホームグラウンドとして通うのであれば、年券がおすすめ。
数回行けば、その都度日釣り券を購入するより総額は安くなります。
漁業組合によっては、学生無料、~歳まで無料・半額など、釣り人誘致に力を入れている場合もあるのでチェックしてみてください。
オトリが必要

鮎の縄張りをもつ習性を利用する友釣りでは、オトリが必要です。
オトリは鮎釣りができる川沿いのオトリ屋さんで売っています。
オトリ代は川やオトリ屋さんによって異なりますが、1匹およそ500円前後です。
1匹のみだとトラブルで失ってしまった場合に釣りを続けられなくなるため、通常は2~3匹購入します。
入漁券の貸し借り、譲渡はできませんが、オトリをもらう、貸してもらうのは問題ありません。
友釣りを教えてくれる人と同行して釣った鮎をオトリとしてもらえば、オトリ代は不要になるわけです。
最低限必要な道具で鮎釣りをはじめよう!

一度経験したら病みつきになるほどの楽しさを秘めている鮎釣り。
カタログ等では高級な道具も紹介されていますが、安い費用ではじめることも可能です。
お金をかけるのは、面白さを知ってからでも遅くはありません。
鮎釣りに興味をもっているならば、まずは少ない予算で気軽にはじめてみてください。