鮎釣り「完全仕掛け」ライン別おすすめ!メリットと選び方4つのポイント
鮎の友釣りで使用する仕掛けは、少々特殊です。
ハナカンやサカサ針など、ほかの釣りではお目にかからないパーツにくわえ、0.01号以下のとても繊細な極細ラインを扱う場合もあります。
仕掛け釣りに不安を感じる、また面倒なときに便利なのが、各メーカーから販売されている鮎釣り用の「完全仕掛け」。
出来合い仕掛けといえど、エキスパートも使用しているほど高品質で信頼性の高さが魅力です。
今回は、鮎釣りの完全仕掛けにフォーカスして、メリットやデメリット、選び方のポイントを解説します。
おすすめ製品も紹介するので、気になる方はぜひ参考にしてみてください。
「完全仕掛け」とは
鮎の友釣りの仕掛けは、天上糸・水中糸・目印・中ハリス・ハナカン・サカサ針・ハナカン周り糸など多くのパーツで構成されており、経験のない方にとってはとても複雑に感じます。
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それらのパーツを使用して、文字通り上から下まで完全に作られているのが完全仕掛けです。
各メーカーから、ポイントやシーンに合わせて選択できるさまざまな製品が販売されています。
鮎釣りの仕掛けづくりは、はじめたばかりの初心者が作るには難易度が高すぎるため、完全仕掛けを使って手軽に鮎釣りをはじめましょう。
完全仕掛けのメリット
完全仕掛けには、以下のようにさまざまなメリットがあります。
- すぐ釣りを始められる
- プロも使用するほど高品質
- 忙しいときに役立つ
- 仕掛けづくりの見本になる
では、それぞれ詳しくみていきましょう。
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すぐ釣りを始められる
完全仕掛けなら、仕掛けづくりは不要。
釣り場で竿に接続して、ハリをセットするだけです。
その他必要な装備を一通り用意しておけば、すぐに鮎の友釣りをはじめられます。
鮎釣りに必要な道具や装備、どのくらいの費用ではじめられるかなどについて、下記の記事で詳しく解説しています。
プロも使用するほど高品質
一昔前は、粗悪な完全仕掛けも存在しましたが、今やそんな商品は販売されていません。
接続部分からすぐ切れてしまうような仕掛けを販売すれば、瞬く間にメーカーの評判は落ちてしまうため、エキスパートが監修しているなど力を入れています。
プロも使用するほどの高品質であり、初心者からベテランまで安心して使用できるのが完全仕掛けなのです。
忙しいときに役立つ
友釣りの仕掛けは特殊で繊細です。
ひとつの仕掛けを作るにも、結構な時間を要します。
完全仕掛けなら釣具店やネットで買うだけ。釣行の前の晩に慌てる必要はありません。
忙しくて作る暇がない人にも便利なアイテムです。
仕掛けづくりの見本になる
各メーカーの完全仕掛けはエキスパート監修のもと、しっかりと作られているのが特徴です。
とくに初心者においては、いずれオリジナル仕掛けを作る際の参考になります。
最初は完全仕掛けで鮎釣りを覚え、仕掛けの基本を学んでから仕掛けづくりにチャレンジしてみましょう。
完全仕掛けのデメリット
完全仕掛けには多くのメリットがある一方、デメリットもあります。
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手作りより割高
パーツ代にくわえて製造コストがかかっているので、多少価格が高いのが難点です。
値段だけでいえば、各パーツを揃えた自分で作ったほうが安くすみます。
しかし、それだけ時間の節約になりますし、初心者の場合は失敗を繰り返してかえってコストが増えてしまう場合も。
とくに初心者においては、必要最低限のコストと考えておくとよいでしょう。
自分好みの仕様でない場合もある
完全仕掛けは、使用しているラインの種類や各パーツの号数など製品によって異なります。
よって、完全に自分好みの仕様になっているとは限りません。
たとえば、「水中糸の号数は好みだけど、ハナカンの大きさが気に入らない」というケースもあり得るわけです。
そんな場合は、自分で手直ししてみましょう。
実際に多くの方やエキスパートも、ハリスの長さを変えたり目印を切ったりして、自分好みに手直しを施してから使用しています。
完全仕掛けの選び方4つのポイント
完全仕掛けを選ぶ際は、以下4つのポイントを押さえておきましょう。
- 水中糸の種類をチェック
- 水中糸の長さをチェック
- 水中糸の号数をチェック
- 天上糸の有無をチェック
水中糸の種類をチェック
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鮎釣りで使用する水中糸には、複合メタル・単線メタル・フロロカーボン・ナイロンなどがあります。
瀬釣りならメタルラインが有利、流れが穏やかなトロ場やチャラ瀬ならフロロカーボンかナイロンが向いているなど、それぞれの特性を理解した上で選択しなければなりません。
単線メタルや比重の高い複合メタルラインはやや扱いにくく、初心者であればオールラウンドに使える複合メタルラインかフロロカーボンラインを使用した完全仕掛けがオススメです。
水中糸の長さをチェック
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完全仕掛けは、製品によって水中糸の長さが3~6mほどと異なります。
とくにメタルラインを使用した完全仕掛けを選ぶ際は、自分の釣りのスタイルや竿の長さに合わせてチェックしておきましょう。
目安としては、立て竿の泳がせ釣りが中心なら4m前後、ベタ竿で仕掛けが水中に多く入る瀬釣りがメインなら5m以上あると安心です。
ただし、メタルラインは高価格なので、長いほど完全仕掛けの価格も高くなる傾向があります。
水中糸の号数をチェック
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水中糸の太さは鮎釣りではとても重要であり、流れの強さや鮎の大きさで選びます。
号数が大きいほど強いですが、それだけオトリの負担も大きくなり注意が必要です。
また、同じ号数でもラインの種類によって強度は異なります。
複合メタルラインが0.01号以下といった超極細ラインもあるのに対して、フロロカーボンやナイロンラインは0.15号くらいからが一般的な太さです。
オールラウンドに使用するのであれば、複合メタルで0.07号前後、フロロカーボンやナイロンなら0.2号~0.25号くらいがオススメです。
天上糸の有無をチェック
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穂先に接続する「天上糸」がセットされているかを確認しておきましょう。
天上糸を含んだタイプを「完全仕掛け」、ないタイプを「張替仕掛け」と呼びます。
天上糸はそうそう切れるものではありません。
トラブルがなければシーズン通してはもちろん、数年使い続けられる場合もあります。
天上糸をセットしてある完全仕掛けを予備を含めて2セットほど用意して、天上糸がセットされていない「張替仕掛け」を切れてしまったときの予備として数個購入しておけばよいでしょう。
完全仕掛けのライン種類別おすすめ製品
完全仕掛けのメリットや選び方がわかったところで、おすすめの製品をみていきましょう。
以下のラインの種類別にピックアップして紹介します。
メタルラインの完全仕掛け
ダイワ(DAIWA) メタコンポデュラ完全仕掛け
優れた対摩擦性を発揮する「メタコンポデュラ」を使った完全仕掛けです。
天上糸からハナカン仕掛けまですべて含まれています。
全長9.25m、水中糸の長さ3.3mと、オールラウンドに使いたい方にオススメです。
ダイワ(DAIWA) メタコンポヘビー 完全仕掛け
低比重のメタコンポデュラでは入らないような瀬に適している高比重の完全仕掛けです。
使いやすさにこだわって、ダイワ純正パーツを使用しています。
水中糸の長さは4.5mで、オールラウンドに使いたい方におすすめ。
ポケットに入りやすく防水性が高いチャック付き外袋を採用しています。
ダイワ(DAIWA) ハイパーエムステージEX 完全仕掛
オールメタルライン「ハイパーエムステージEX」を使用した完全仕掛けです。
高比重14.9でオトリの入りが良く、瀬釣りにおすすめ。
水中糸の長さは4mです。
2024NEW ダイワ(DAIWA) メタコンポ大鮎 完全仕掛け
大鮎に対応できる高強度の複合メタルライン完全仕掛けです。
視認性が良く高強度・高感度なメタコンポデュラを5m使用。
水中糸と中ハリスを直結しているほか、ハナカンやサカサ針も大鮎対応の専用設計となっています。
シマノ(SHIMANO) メタキングナノ完全仕掛け 0.008号 オレンジ PJ-AJ1V
水中糸に極細複合ライン「メタキングナノ」を使用した完全仕掛けです。
ハナカンに細軸を採用しているなど、極細にこだわった仕様になっています。
細いメタル系に慣れている方におすすめです。
シマノ(SHIMANO) メタキングヘビー 完全仕掛け
タングステン9本を使用した高比重複合メタルラインのメタキングヘビーを使用した完全仕掛けです。
ホワイトのラインで見やすいのが特徴。
水中糸を4m取っており、オールラウンドに使えます。
天井糸の調節により、8.2〜11mの竿に対応可能です。
シマノ(SHIMANO) アドバンフォース完全仕掛け
ステンレス7本撚りのアドバンフォース複合メタルラインを使った完全仕掛けです。
水中糸は、0.15号1サイズのみ。
中ハリスの太さを1.2号と1.5号から選べます。
シマノ(SHIMANO) ドラゴンフォース 完全仕掛け
しなやかで扱いやすいほか、瀬ズレにも強い大鮎対応メタルライン「ドラゴンフォース」を採用した完全仕掛けです。
目印を5個セットしているほか、水中糸を7m取っているなどベタ竿の瀬釣りにおすすめ。
10mのロングロッドにマッチする仕様になっています。
がまかつ(Gamakatsu) メタストリーム 大鮎パーフェクト仕掛
高強力・高比重のメタルライン「メタストリーム」を使用した大鮎対応の完全仕掛です。
比重14.3の圧倒的高比重により、瀬釣りにおすすめ。
水中糸を6mとっており、ロングロッドや超ベタ竿での釣りに対応可能です。
独自の表面特殊コートでキンク・パーマが起こりにくく、目印もスムーズに動かせます。
がまかつ(Gamakatsu) メタストリーム パーフェクト仕掛
高強力・高比重のメタルライン「メタストリーム」を使用した完全仕掛けです。
水中糸を5mとっており、ベタ竿の引き釣りにおすすめ。
ハナカンにはオトリ鮎の姿勢が安定する「楽勝ハナカン」、サカサは使いやすさを追求した「T1楽勝サカサ」を使用しています。
サンライン(SUNLINE) ZX複合メタル鮎仕掛完全版
高比重タングステンをコンポジットした「ZX複合メタル鮎」を水中糸に採用した完全仕掛です。
オトリを沈めやすいため、押しの強い瀬での使用にぴったり。
フロロカーボン天上糸がセットされているので、竿にセットすればすぐに鮎釣りを始められます。
オーナーばり(OWNER) 複合 完全仕掛 SR-477 No.36371
複合メタルラインを4.5m取っている完全仕掛けです。
オールラウンドに使いたい方におすすめ。
上下のつけ糸や中ハリスにはフロロカーボンラインを使用しています。
オーナーばり(OWNER) 複合 完全仕掛 SR-477 No.36371
大鮎対応の完全仕掛けです。
水中糸を6m取っており、ベタ竿の瀬釣りがメインの方におすすめ。
天井糸の調節で、最長10mの鮎竿に対応できます。
フロロカーボンラインの完全仕掛け
ダイワ(DAIWA) 快適鮎フロロ 完全仕掛け
高強力なタフロン速攻を採用した、使いやすさにこだわったベーシックな完全仕掛けです。
天上糸と中ハリスにもフロロを使用し、感度を高めています。
サンライン(SUNLINE) 鮎完全版仕掛 フロロ
バランスが良いフロロカーボン水中糸「鮎 水中糸 フロロ」を使用した完全仕掛けです。
繊細な編み込みやこだわりのパーツを使用しているなど、上級者にも満足できる仕様となっています。
シマノ (SHIMANO) マスターフロロ2 完全仕掛け RG-AC1R
インストラクター監修の汎用フロロカーボン完全仕掛けです。
水中糸には、しなやかで強い「マスターフロロII」を採用しています。
ハナカンに細くて軽い細軸SPを使用しており、オトリの姿勢が安定しやすい点にも注目です。
オーナー(OWNER) SR-46 天糸移動完全仕掛 フロロ水中糸仕様
水中糸に耐久性が高くナイロンより比重が重い、フロロカーボンを採用した完全仕掛けです。
全長は8mから9.8mの間で調整でき、短竿から長竿まで対応できます。
がまかつ(Gamakatsu) 鮎フロロカーボンパーフェクト仕掛AP227
天井糸から中ハリスまで、オールフロロカーボンライン仕様の完全仕掛けです。
水中糸を4.5m取っており、オールラウンドに使いたい方におすすめ。
ハナカンは「楽勝ハナカン」、サカサは「楽勝サカサ」を採用しています。
ナイロンラインの完全仕掛け
ダイワ(DAIWA) トライアン アユ完全仕掛けII
水中糸にナイロンを採用した完全仕掛けで、天上糸がセットされているタイプです。
0.175号から0.5号までラインナップされており、あらゆるシーンに対応できます。
サンライン(SUNLINE) 鮎完全版仕掛 ナイロン
泳がせ釣りに最適なナイロンラインを採用した完全仕掛けです。
直線・結節強力に優れているほか、耐久性にも優れています。
シマノ(SHIMANO) プレミアムナイロン2 完全仕掛
水中糸に高感度・高強力で扱いやすい「プレミアムナイロンII」を使用した完全仕掛けです。
オーナー(OWNER) 天糸移動完全仕掛 ナイロン水中糸仕様 SR-45
視認性が高く強度のあるプロジョインターを使用した完全仕掛けです。
あみ込み目印・チタンチューブ鼻かん・白一体サカサを組み合わせています。
カツイチ KS-103 ハッキリ全長仕掛
水中糸にナイロンを採用した完全仕掛けです。
水中糸の長さが4.8mあり、立て竿・べた竿、どちらの釣り方にも対応できます。
ハナカンとサカサ針に赤いマーキングを施しており、老眼にお悩みの方にもおすすめです。
特殊加工ラインの完全仕掛け
2024NEW がまかつ(Gamakatsu) アーマード(R)F+プロ パーフェクト仕掛 AP-236
水中糸に高感度・高強度なデュエルのアーマードF+プロを使用した完全仕掛けです。
キンクしにくい扱いやすいラインながら、高強度・高感度なのが特徴。
比重が1.0で複合メタルより軽く、泳がせ釣りにも対応します。
2024NEW フジノライン 楽鮎メタコートAQ完全仕掛けNEO
A-115
釣り糸専門メーカー「フジノライン」の完全仕掛けです。
摩擦に強いタングステンの微粒子をコーティングした特殊加工ライン「楽鮎メタコート」を5m使用し、瀬釣りにおすすめ。
天上糸には、超高感度を体感できる「ハイテク天上糸NEO」を使用しています。
比重1.4のボロンコートを施した「楽鮎ボロンコート」採用の完全仕掛けも選択できます。
完全仕掛けで釣りに慣れたら手作りしてみよう
初心者であれば、まずは完全仕掛けで鮎釣りをやってみましょう。
各パーツの役割や重要性などを覚えてから、自分で手作りしても遅くはありません。
ある程度仕掛けを作れるようになるまでは多くの失敗を経験するもので、ベテラン釣り師でも理想の仕掛けを作れるようになるまでにはかなりの時間が必要です。
鮎釣りを続けていれば、いずれ自分好みのオリジナル仕掛けを作りたくなるもの。
完全仕掛けに慣れたら、ぜひオリジナルの仕掛けづくりにもチャレンジしてみましょう。
【まとめ】完全仕掛けは便利なアイテム
完全仕掛けは、手軽に鮎の友釣りを始められる便利なアイテムです。
昔は粗悪な製品もありましたが、今ではエキスパートが使用するほど精巧に作られています。
これから鮎釣りを始めてみようと考えている方、忙しくて仕掛け作りの時間がない人、まだオリジナルの仕掛けづくりに自信がないなら、完全仕掛けで鮎釣りを手軽に楽しみましょう。