鮎釣りの醍醐味は、なんといっても野鮎が掛かって目印が下流に一気に吹っ飛んだり、水中に引きこまれたりする瞬間でしょう。
目印は野鮎が掛かったのを確認するほか、オトリの底に入っているか、元気に泳いでいるかなどリアルな状況をチェックするためにも必須なアイテム。
鮎師それぞれに、こだわりの仕様があるのも特徴です。
そこで今回は、『目印』について付け方や数、選び方を解説。
おすすめの製品も紹介しますので、とくに初心者や鮎釣りをはじめたいと考えている方は参考にしてみてください。
鮎釣りで『目印』はどうして必要?

一部のサイトフィッシングを除いて、オトリがどの辺りをどのような状態で泳いでいるか、野鮎に追われているのかなどを目視することは難しいです。
そこで、役立つのが目印。
オトリが泳いでいる様子を把握しやすいのはもちろん、元気具合や根がかり、サカサ針の外れなど、さまざまな情報を目印の動きから得られます。
胸まで立ち込んでベタ竿で釣る場合には目印を装着しない方もいますが、仕掛けには目印をセットするのが一般的です。
なにより、掛かった瞬間を視覚で捉えられるのは、手元の感覚や竿先の動きだけでは得られない楽しさがあります。
鮎釣り『目印』の付け方

目印の付け方に決まりはない
通常、目印は水中糸に取り付けますが、装着方法に決まりはありません。
使用する水中糸との相性を考慮して、2重結びや編込みでセットしやすくてズレにくい方法でセットします。
装着の際にもっとも注意する点は締め具合です。
緩すぎると水中に浸かった際に下方にズレてしまい、きつく締めすぎるとラインがヨレてしまいます。
とくに、メタルラインは締めすぎるとヨレヨレになり、その部分から簡単に切れてしまうため注意しなければなりません。
結んでから締め込む際の方向にも注意。
ラインに対して直角方向に締めるとラインを傷めてしまうため、平行に近い角度で締め込むようにします。
目印の数も好みで
セットする目印の数も決まりはなく、釣り人によってさまざまです。
4~5個ほどセットするのが一般的で、1個2個、6個以上など好みよって異なります。
一概には言えないものの、引き釣り系は多めにセットする傾向があるようです。
泳がせ系は目印が多すぎると風の抵抗を受けやすくなるため、4個程度と必要以上にはセットしないほうがよいでしょう。
初心者であれば、まずは4~5個セットするのがおすすめ。
慣れてきて自分なりの考えが浮かんできたら、いろいろと試してみてください。
目印と目印の間隔
目印と目印の間隔も決まりはなく、釣り人の好みです。
付ける数によっても異なるほか、下方の目印を水に浸けることがあるかどうかによっても変わってきます。
竿の角度や水深で合わせる人もいますし、目印の移動の手間を減らしたいという方は間隔を広めにとって等間隔でセットするなど、スタイルによってさまざまです。
悩んでしまう場合は、20~30cmの間隔を目安にすればよいでしょう。
立て竿とベタ竿の両方に対応できるように、上部に2~3個、ちょっと離して下部に2個程度付ける方法もあるので参考にてみてください。

鮎釣り『目印』の選び方

太さで選ぶ

目印は製品によって極太・太・細・極細など、太さ違いを選択できる場合もあります。
「なるべく大きく見やすいほうがいい」という方がいる一方、「細いほうが泳ぎがよい」など、釣り人によって考え方はさまざまです。
一般的な目安としては、立て竿中心の場合は太いタイプでは風の抵抗を大きく受けるため、細めの目印がおすすめ。
竿を寝かせることが多いなら、大きめの目印でも問題ないでしょう。
ただし、水中に目印を浸けることが多いなら、太すぎ目印は水流抵抗の影響を受けすぎてしまうため不向き。
また、青ノロなどゴミが多く流れている場合は絡みやすくなるため注意が必要です。
たとえば、4~5個付ける場合に上のほうを太くして、水に浸かる可能性のある下の目印を細くする、または上の目印を長めに切って下は短めにカットする、という方法もあります。

色で選ぶ

目印の色の主流は、ピンク系・イエロー系・グリーン系です。
自分で見やすいと思う色で構いませんが、通常は2~3種類の色を組み合わせてセットします。
たとえば4個付ける場合、上2個をピンク、下2個をイエローに、または交互にセットする方法などが一般的です。
また、黒は逆光に強く白泡でも見やすいなどとされているほか、「一番下の目印をピンク系にすると、雑魚がジャンプして突くからイエローにする」という方もいるので参考にするとよいでしょう。
いろいろと試してみて、他人の意見より自分が見やすいと思う色を選択するのが一番です。
スプールか編み込み製品かで選ぶ

目印には自分で任意の長さにカットして水中糸にセットする「スプール巻目印」と、ワンタッチでセットできるようになっている「編み込み目印」があります。
目印の色や長さ、太さなど自分なりのこだわりがあればスプールタイプがおすすめ。
手軽にセットしたい場合は、編み込み目印を使用してみるとよいでしょう。
市販の編み込み目印には、1つにつき2カラーをミックスしたタイプなど工夫をこらしているモデルもあるので、チェックしてみてください。
鮎釣り『目印』のおすすめ製品

スプール巻目印
ダイワ(DAIWA) ブライト目印2
超撥水処理で水切れが良く、視認性にも優れたスプール巻目印です。
ピンク・オレンジ・イエロー・レッド・ホワイトの5カラーをラインナップしており、太・細・極細から選択できます。
がまかつ(Gamakatsu) ミエミエスプール巻目印
水切れと視認性のよさが特徴の超撥水スプール巻目印。
旧製品の10mから12m巻になってお得になっています。
太・中・細から選択でき、グリーン・ピンク・オレンジ・ホワイトの4カラーから選択可能です。
オーナー(OWNER) M級目印
軽量感・視認性を両立させた、絶妙なバランスを実現しているスプール巻目印。
ワンサイズのみで、見やすくて使いやすい中程度の太さです。
オレンジ・ピンク・グリーン・ホワイト・ブラック・サクラの6カラーをラインナップしています。
オーナー(OWNER) スプール目印極太
軽くて水切れがよく切れば球状に広がる、極太タイプのスプール巻目印です。
オレンジ・ピンク・グリーン・ホワイト・ブラック・サクラの6カラーから選択できます。
オーナー(OWNER) プロ目印スプールワイド
鮎釣りと渓流釣り用として販売されているスプール巻目印。
全長6mで、オレンジ・ピンク・グリーン・ホワイト・ブラック・サクラの6カラー展開です。
カツイチ(KATSUICHI) ちょ~太目印
軽量で扱いやすい、ウーリー素材のスプール巻き目印。
伸縮性に優れているほか、3本ヨリで仕掛にセットすると大きく広がって見やすいのが特徴です。
オレンジ・ピンク・グリーン・ホワイト・ブラックの5カラーをラインナップしています。
バリバス(VARIVAS) エクセラ鮎 みえる目印
従来モデルと比較して、格段に視認性が向上しているスプール巻目印です。
水切れもよく、濡れても重くならない超撥水性を実現しています。
良質素材採用で目印の移動もしやすく、編み込み目印作成にもおすすめです。
オレンジ・ピンク・グリーン・ライトグリーンの4カラーをラインナップしており、極太・細から選択できます。
フジノライン(Fujino) はっきり目印 3m A-98P
極太サイズのスプール巻目印です。
特殊樹脂加工により、水を弾きやすく伸びにも優れています。
蛍光グリーン・蛍光ピンク・蛍光オレンジの3色の蛍光タイプをラインナップしており、視認性も抜群です。
中・太・極太の3サイズから選べます。
編み込み目印
ダイワ(DAIWA) 快適ブライト編み込み目印 Wサイズ
大きくて見やすいダブル編み込みを採用した編み込み目印。
すべりがよく切れにくいステンレス中糸を使用し、水中糸への取り付けが簡単です。
取り出しやすく携帯に便利な分包タイプの5本入りで、極太・太・細から選択できます。
ダイワ(DAIWA) ブライト編み込み目印II
目印がよく止まり、水中糸が縮れにくい編み込み目印。
超撥水処理で水切れがよく、視認性にも優れているのが特徴です。
1パック5本入りで「ミックス太」「ミックス細」「ピンク・イエロー 太」「ピンク・イエロー 細」の4タイプから選べます。
がまかつ(Gamakatsu) ワンタッチみえみえ目印スリムダブルMIX 徳用 12組 AW110
超撥水タイプの編み込み目印。
入り数12組で、0.05~0.4号の水中糸に対応しています。
がまかつ(Gamakatsu) ワンタッチみえみえ目印 ダブルMIX 黒バージョン AW-114
逆光や白泡上で見やすい、黒ウイリーを混ぜている編み込み目印です。
超撥水タイプで金属ラインにも対応しています。
がまかつ(Gamakatsu) ワンタッチみえみえ目印 ダブルMIX 太タイプ AW-111
2色を組み合わせた、抜群の視認性が特徴の編み込み目印です。
水切れがよく、見えやすさが持続する超撥水タイプで金属糸にも対応してます。
0.05~0.4号の水中糸に適合しており、4組入りです。
オーナー(OWNER) 逆光あみ込み目印
逆光に強いブラックをミックスした編み込み目印です。
いかなる光線下でも見やすく、快適な釣りをサポートします。
ワイド・極太・スリムの3サイズから選択可能です。
オーナー(OWNER) あみ込み目印ミックス
装着に便利なツマミ付きの編み込み目印。
ワイド・極太・スリムの3サイズをラインナップしており、0.05~0.35号の水中糸に対応しています。
オーナー(OWNER) あみ込み目印36
イエローとピンク、オレンジを組み合わせた編み込み目印です。
フロロカーボンラインとナイロンライン対応で、0.3~0.6号に適合します。
ワイド・極太・スリム・中の4種類から選択可能です。
カツイチ(KATSUICHI) ハッキリ目印 逆光 極細
4つの目印に、逆光でも見やすいブラック目印を1つ混ぜている編み込み目印。
フッ素コーティングを施した超撥水タイプで、流れや風の抵抗を受けにくいテーパーセッティングを採用しています。
メタルラインの0.05から0.2号までに適合し、5組入りです。
見やすい目印とベストなセッティングを見つけよう
目印はサイズやカラーなどさまざま。
太いほど見やすいものの、風や流れの抵抗を受けやすくゴミも拾いやすいため注意が必要。
自分の釣りスタイルを考慮して、見やすさと使いやすさを両立したベストな製品とセッティングを見つけよう。
さまざまなサイズやカラーが販売されている目印ですが、結局は自分にとって見やすいか、使いやすいかです。
ストレスなく鮎釣りを楽しむには、自分に合ったセッティングも早く決めたほうがよいでしょう。
上手な人ほど、自分なりのセッティングをしっかりと決めて釣っているものです。
水中糸と異なり価格も安いので、いろいろと試して最適な目印を見つけてみてください。