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コラム

【コラム】鮎釣りにライフジャケットは必要なのか?

KOU

鮎の友釣りは川に立ち込む釣りスタイルであり、無理をすると流されるなどの危険もあります。

とはいえ、まだまだライフジャケットを着用している釣り人は少ないのが現状です。

はたして鮎釣りにライフジャケットが必要なのか、考察してみました。

鮎釣り用のライフジャケットを購入しようか迷っている方や、これから鮎釣りをはじめようと考えている方はぜひご覧ください。

鮎釣りでライフジャケットは必要?

出典:DAIWA

鮎釣りでは、ライフジャケットの着用が義務付けられているわけではありません。

海釣りではライフジャケットの着用が常識ですし、湖でボートに乗って釣りを楽しむ場合は着用を義務づけている場合がほとんどです。

一方で鮎釣りはというと、着けるかどうかは個人の自由。

つまり自己責任です。

最近でこそ、ライフジャケットを身に着けている鮎師を見かけるようになりましたが、もともと鮎釣りではライフジャケットを身に着ける習慣がありませんでした。

鮎の友釣りではときに腰以上、もしくは胸まで立ち込むことがあり、ライフジャケットを装着して浮いてしまうと都合が悪いわけです。

しかしながら近年、インターネットのニュースやSNSで鮎釣り中の水難事故が報じられることが多くなったからか、昔以上に安全性が問われるように。

また、釣り具メーカーの中には、鮎釣り用のライフジャケットやベストを発売するなど、安全対策に力を入れるようになりました。

ダイワでは、プロモーション動画やカタログでテスターが装着していますね。

出典:ダイワ ショートライフジャケット ネックタイプ手動膨脹式 DF-2520

取り外しできる浮力体を搭載した鮎ベストも登場しています。

出典:ダイワ スペシャル バリアテック フロートショートベスト

今年の釣りフェスティバルでは、ダイワテスターの岡崎さんもおすすめしていました。

鮎釣り用のライフジャケットをおすすめしている画像

鮎釣り用の水難対策アイテムではダイワが先行していましたが、シマノでも安全対策用のベストを発売。

出典:シマノ ガードベスト FI-027W

シマノの鮎ベストの下に着用すれば、隠れるように設計されています。

まだまだ鮎釣り用のライフジャケットやベストは選択肢が少ないですが、各メーカーには今後も開発を続けてもらって、さらに良いアイテムの登場を期待したいですね。

ライフジャケットは自分の命・他人の命を守る

鮎釣りシーズン中は、必ずどこかの川で水難事故が発生します。

なかには、毎年水難事故が発生している川も。

ライフジャケットを身に着けていれば、助かった命もあるはずです。

もちろん、どう考えても溺れるはずがない川やポイントもあるので絶対に必要ではないのですが、釣りに夢中になっていると自分が思っている以上に無理をしてしまいがち。

少しでも危ない状況を経験したことがあれば、ただ運が良かっただけかもしれません。

また、流された人を助けようとした人が溺れるケースもあります。

ライフジャケットの着用は自分の身を守るほかに、他人を巻き込んでより大きな事故になってしまうのも防げるのです。

鮎釣りをはじめたい人を増やすにはライフジャケットが必要

少子高齢化の日本ですから、鮎釣りに限らず釣り人口は減り続けています。

ただし鮎釣りに関していえば、「鮎釣り=危険」というイメージも無関係ではないようです。

鮎師の立場でいえば「無理しなければ安全」となるでしょうが、一般的なイメージは違います。

筆者も、鮎釣りに行く際には「流されないでよ」と、家族にくぎを刺されますし。

危険だと思う釣りを、自ら趣味としてはじめる方は少ないでしょう。

少子高齢化もあいまって釣り人が減少すると、以下のような悪循環に陥ってしまいます。

釣り人が減る悪循環を説明するイラスト

どのような釣りでも危険はつきものですが、鮎釣りをはじようという人を増やすためにも、釣り人・メーカー・漁協・自治体などが水難・安全対策を広める啓蒙活動を続けていくことが重要ではないでしょうか。

レスチューブは鮎釣りに向いていない

出典:RESTUBE

鮎釣り用のライフジャケットやベストが少しずつ登場していますが、以前から話題になることが多いアイテムに「レスチューブ」という膨張式緊急浮力体があります。

コンパクトでライフジャケットと比べて安価ですが、もともとマリンスポーツを想定したベルトタイプ。

鮎ベルトに装着するなら、付属のベルトを取り外してセットする必要があるなど、あまり使い勝手がよいとは言えません。

鮎釣りに向いていないと考える最大の理由が、浮力体につかまる必要があること。

レスチューブはライフジャケットではなく、紐を引っ張ると飛び出してくる浮力体につかまるタイプで、つまり簡易的な浮き輪ようなモノです。

出典:RESTUBE

流れの緩いトロ場ならいざ知らず、滑って転んだ体勢のまま立ち上がれずに流されている状態で、紐を引いて袋につかめるのか疑問です。

ましてや、さまざまなアイテムを身につけて竿も持っていますし、裸で海水浴を楽しんでいるのとはわけが違います。

また、鮎ベルトにはオモリポーチやペットボトルホルダー、マナーポーチなどをセットしているので、どうしても体の横から後ろの位置にレスチューブが装着することに。

流されてパニック状態に陥っているときに、後ろに手を回して紐を引くことすら難しいのではないでしょうか。

ほかに適当なアイテムがないなら別ですが、今では鮎釣り用のライフジャケットやベストが販売されていますので、とくにレスチューブを選ぶ必要はないと考えます。

ライフジャケットを装着して安全な鮎釣りを

鮎の友釣りは、一度経験すると面白くてハマってしまう楽しい釣りですが、当然ながら命をかけるものではありません。

無理をする自己中心的な釣りは周囲にも迷惑をかけることになりますし、安全第一で鮎釣りを楽しみましょう。

最近は釣り具メーカーから鮎釣り用のライフジャケットやベストが販売されているので、備えてみてはいかがでしょうか。

ABOUT ME
こうじ
こうじ
鮎釣りHACK編集長
鮎の友釣り歴30年以上の鮎師。関東の川を中心にのんびりと楽しんでいます。たまには遠征も。将来はキャンピングカーで全国の鮎河川を巡るのが夢。
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